先進オフィス事例

~オフィスを経営の力に~

2018年のオフィス移転事例を振り返る 後編

2018年1月~12月掲載分

※記事は過去の取材時のものであり、現在とは内容が異なる場合があります。

経営戦略を進める中でオフィスを新設した事例

パーソルファシリティマネジメント株式会社:ライブオフィス「WorkStyle Labo」

グループ内企業だけではなく「働き方変革の提唱」「FMOを活用した新形態のプロジェクトマネジメント」の提案を行っている「パーソルファシリティマネジメント株式会社」。分社化に伴って、ホールディングスのIT部門100名を移転させた。新オフィスはオフィス全体を画期的なライブオフィス「WorkStyle Labo」として公開している。同社では新オフィスをフィジビリティスタディと考え、常にトライアンドエラーを繰り返しながら、働き方を改善していくという。

トライオン株式会社:コラボレーションエリア

「1年で英語がマスターできる」をプログラムとして英会話スクールを運営する「トライオン株式会社」。スタートから2年半で8校をオープンさせた。各校のデザインコンセプトは受講生やスタッフのドキドキ感を大事にしたいという思いから「機能は同じ、ただしデザインはセンターごとに変える」を方針としている。当初のデザインコンセプトは「高級感」であったが現在は「温かさ」。今後も、会話のしやすさや居心地の良さを大切にしていくという。

ファンプレックス株式会社:オープンスペース

ソーシャルゲームのパイオニアであるグリー株式会社からの分社を機にオフィス移転を行った「ファンプレックス株式会社」。移転ではファンプレックスらしい働き方やアイデンティティを醸成すること、災害などの緊急事態に備えてのBCP対応を目的とした。新オフィスはワーカーが自由に働く場所を選べる仕組みABW(Activity Based Working)を採用。執務エリアをコア側に、その周囲に会議室やいくつものオープンスペースを配置した。なお、本オフィスはグループ全体のサテライト的な役割も果たしている。グループ内交流から多角的なアイデアが生まれ、それがグループとして最大限の力を発揮することを目指す。

株式会社楽天(ラクマ):コミュニケーションスペース

株式会社楽天」は運営するフリマアプリ「ラクマ」の業務拡張を理由に、カスタマーセンターの開設を行った。開設にあたりBCPの観点で考察し、関東エリア以外の主要都市を調査。自治体の制度や特性を比較する。人口構成、助成金制度、専門学校や大学の数、東京からのアクセスを考えて新潟市への進出を決定した。新オフィスでは個々で行う業務が中心になるため、体系的な業務をより効率的にできることが重要と考えた。室内はリフレッシュできる空間とコミュニケーションを取り合える空間にスペースを割き、働きやすさを重視している。

段階的に全国拠点のオフィスプロジェクトを遂行した

PwC Japanグループ 東京オフィス:クロス・ロス・カフェ

PwC Japanグループ」は中長期的にオフィスプロジェクトを実施した。最初のプロジェクトは名古屋オフィス。大規模なリニューアルプロジェクトだった。同オフィスの一番の特長は、定期的に行っている会議の場所を確保するために可動式の間仕切りを効果的に活用したこと。その他、ライブラリやコラボレーションエリアも新機能として加えた。

次に実施したのが「東京オフィス」のプロジェクトとなる。1フロア面積450坪×10フロアで使用していたオフィスを1フロア面積1000坪×4フロアに集約統合。もちろん立地改善も行っている。移転により、社内間の行き来が容易になりストレスも軽減できたという。新オフィスでは多様なワークスタイルへの対応、最新テクノロジーの活用、スタッフ間のコラボレーションの促進を可能とした。

東京オフィス完成後、新しい発想を喚起させる仕組みを実現させるために「エクスペリエンスセンター」を新設する。サンドボックスと名付けたセッションを目的とする場の新設が特長となる。これにより今まで以上のイノベーションを創出させる。

最後が「大阪オフィス」の移転プロジェクトだ。税理士法人を含めた4法人が統合。これは監査法人として初めての試みとなった。監査法人である以上クローズの部屋は必須であるが、ベースにはフリーアドレスを導入。コラボレーションを考えた働き方を実践している。

株式会社ランドスケイプ:テーマパーク型オフィス

国内最大級の企業データベースを保持する「株式会社ランドスケイプ」も常に働き方を意識したオフィスリニューアルを実施している。日々のワクワク感を大事にするためにテーマパーク型オフィスを構築し、働く社員の意識や気分を変えることを目的とする。デザインだけでなく、運用ルールや社内制度、働き方も積極的に改善しているという。

LIDDELL株式会社:応接ルーム

勢いのあるベンチャーらしく、「移転は勢いと流れだ」と語るのがインフルエンサーマッチングプラットフォームを展開する「LIDDELL株式会社」だ。同社は、組織の成長はオフィスの広さに影響すると考え、さらなる成長への期待を込めてオフィス移転を進めた。オフィスコンセプトは、訪れたインフルエンサーたちが何度も来たくなるような「人の感性が融合するオフィス」。Instagramに投稿をしたくなるように場所ごとに世界観を変えたデザインとなっている。

株式会社社会情報サービス:インタビュールーム

市場調査のパイオニア「株式会社社会情報サービス」は手狭感やコミュニケーションの向上を課題に、ゆるやかに移転の検討をしていた。そこにエリアの「再開発計画」という決定的な理由が重なり移転を実施した。移転により、執務室フロアとリサーチのためのインタビュールームを上下フロアで分ける理想的なゾーニングができたという。新設のインタビュールームは新規営業への促進がしやすくなったという効果も生まれている。以前の分散オフィスと違って、社員のモチベーションやコミュニケーションも向上。オフィス改善を働き方改善につなげている。

日本事務器株式会社:コラボレーションエリア

ITトータルソリューション&サービスの「日本事務器株式会社」はトップダウンで働き方改革を決断した。必要な要素として「Work Place(働く場の改革)」「IT Solutions(デジタルワークスタイルへの変革)」「Change Management(考え方や行動を変えるための手法)」の3点を挙げ、それぞれの要素を掛け合わせた新しい働き方にチャレンジしている。今回のプロジェクトは全国24ヵ所の拠点を順次リニューアルしていくというもの。規模こそ違うが、同コンセプトのオフィスを拠点ごとに構築。本社オフィスはフロアを増床、移動をしながらプロジェクトを行った。用途別にコラボレーションが行えるようにさまざまな機能を備えた。今後も企業風土を変える覚悟で行動を起こしながら働き方改革を進めていくという。

 
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