先進オフィス事例

~オフィスを経営の力に~

三菱商事アセットマネジメント株式会社 後編

2019年2月取材

※記事は過去の取材時のものであり、現在とは内容が異なる場合があります。

社員の要望を聞き取りながら働き方を変えるオフィスに

オフィスに何が必要か、どうあるべきか。オフィスづくりにおいて各部門から担当を出してもらい意見交換の場を設けた。細かい会議室の数やサイズについても社内からのアンケートに基づいて確定させていく。今回、設計・内装デザインを担当したのは株式会社インターオフィスと株式会社ブルック。両社ともハイクォリティの空間デザインづくりで評価の高いデザイン会社だ。社内外のメンバーたちが一体となって打ち合わせが重ねられていく。

「とにかく最初は社内からの意見を吸い上げることに注力しました。『自分たちのオフィスだから自分たちでつくっていこう』。それが当時の経営陣の方針だったのです」

設計のコンセプトは「Simple and Solid」。もともと色々な要素をミックスさせるのが好きでなかったということもある。

「移転をしたからには今までと違った特長を出さなければ。自分たちにも、お客様にも、親会社にも何かを感じてもらえるような仕掛けが必要だと思ったのです。そこで『コミュニケーション』を促進するための多様な機能を採り入れたのです」

旧オフィスは使用面積が広かったため、一人当たりの面積も広いというのが当たり前になっていた。そのため、最初に設計図が提出された段階では「極端に狭くなった」というマイナスイメージの部分が強調されてしまったという。

「トータル面積で70坪ほど削減となりましたが、整形無柱空間のため一切の無駄がないオフィスレイアウトを可能にしました。それも家具・什器、個人席などをうまく配置させただけではなく、新たに数多くの機能を備えることもできたのです」

もちろんスペース計画はレイアウトの工夫だけではない。移転に際してかなりの量の書類が整理されたという。自らのオフィスの改善のためにここでも社員が一体となった。

「部門ごとに削減目標を定め、クリアさせるために書類削減プロジェクトを組成しました。全体の50%程度の書類削減に成功しました。それによって個々の袖机も大幅に減らすことが出来たのです。今後は自らが書類の必要性を考えながら定期的に整理をしていきます」

それでは新オフィスの特長的な部分をエントランスから順に見ていこう。

エントランスは旧オフィスに比べてシックにまとめた。

「旧オフィスと比べるとかなり面積を削減しました。当社の場合、一度に大勢のお客様が殺到することはありませんので広さを抑えたといってもまったく不自由さは感じません。当社のイメージにフィットしたデザインになったと思っています」

執務室手前には来客者用応接室が4室。6人用、8人用、10人用、そして30人が収容できるボードルームを備えた。

「会議室の稼働率は高いですね。少し余裕を持ちながら使用できています。結果的に適正な室数を用意できました。大・中・小と収容サイズに変化を持たせたのも上手くいった要因の一つだと思います」

執務室は、営業部門で構成する「Front Office」と管理部門で構成する「Back Office」の2つの島に分かれる。

「見通しの良さを考えてパーテーションを低く設定しました。また、当社の場合、人数が少ないこともあって一人でいくつもの業務を兼務することがあります。打ち合わせがスムーズにできるように個人机ではなく長テーブルを採用しました」

そして2つの島の間に、マグネット効果を生み出すためのミーティング兼作業台や複合機を配した。金融機関では一般的にフロントとバックの間にウォール(壁)が必要という考え方と、『コミュニケーション』のためには無柱のスペースを大切にしたいという、矛盾した課題に対して、このスペースは無柱空間における目に見えないウォールの役割を果たすことにもなりました。

「実際はスタンディングミーティングスペースとしての使われ方が多いようです。『Front Office』と『Back Office』の中央に配置することで、どちらの部門でも使いやすくし、部門間での打ち合わせもここを積極的に活用していこうという方針でした。想像していた以上に管理部門と営業部門間のコミュニケーションが取れているようですね」

窓際のフリースペース

エントランス

Front Office

Back Office

窓際にはオープンスペース。ソロワーク席が3席、ファミレス風スペースが2席、そしてドリンクカウンターで構成されている。

「時間帯によっては、ここでランチをとる社員もいます。旧オフィスではランチ時は無機質な会議室で食べていました。今考えると食事には向かない殺風景な空間でした」

旧オフィスでは、「Front Office」エリア内に1ヵ所だけコミュニティエリアが設けられていただけ。インフォーマルの会話の中心は給湯室で行われていたという。

「新オフィスではフォーマル、インフォーマル問わずファミレス風スペースの利用度が高いです」

その他、社内用にもクローズの会議室を用意した。オープンな打ち合わせだけでなく、守秘を要する内容のときもあるからだ。

ドリンクカウンター

ファミレス風スペース

ソロワーク席

これからも社員の意見を採り入れてオフィスのあるべき姿を追求していく

今回の新オフィスに採用した数々の機能は他社のオフィスを見学し、かつ三幸エステートやデザイン会社からの提案の中で誕生したものが多くあるという。

「今回の移転プロジェクトはまさに協力いただいた皆様のサポート無しでは成立しませんでした。移転がこれほどまでの時間や労力を使うことを全く分かっていませんでしたね。特に移転全体のマネジメントに入っていただいた三幸エステートさんには本当に感謝です。何しろスケジュールに合わせて行動していれば良かったので。実際に単純にデザイン会社に提案を要請するのではなく、コスト面を考えながらの細かい指示、社員アンケートの実施時期や内容の提案、コストを切り詰めるためのアイデアなど、全て当社の目線に立って動いていただきました」

そうして社員一人ひとりの想いがたくさん詰まったオフィスが誕生した。

「当社社員、PMの三幸エステートさん、実務デザインを担当したインターオフィスさん、ブルックさん。全員がつくり上げたオフィスです。今後も皆さんの意見を聞きながらオフィスを、そして働き方を進化させていきたいと思います」

ミーティング兼作業台

 
 

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