先進オフィス事例

~オフィスを経営の力に~

株式会社ネットプロテクションズ 後編

2018年8月取材

※記事は過去の取材時のものであり、現在とは内容が異なる場合があります。

新オフィスの最大の特長はコミュニケーションポイントの設置

新オフィスの特長はいたるところに自由に使えるコミュニケーションポイントを設置したところにある。

「オフィスの使い方って、メンバーや時期によっても大きく変わります。ですから『このエリアではこんな使い方をしてください』といった決められたルールをつくらないようにしました。そのように発信した時点で、『自由』から離れてしまう気がしたからです」(鈴木氏)

新オフィスは連続階で3フロア。フロアが上下階に分かれたが、なるべく統一のイメージとなるように工夫された。

「各フロアともに外周にベンチを置き、ベンチに囲まれている状態をつくりました。どのフロアにいても同じようなインタラクションとなります。メンバーとの結びつきをイメージできる居心地のいい空間です」(森田氏)

それでは5階フロアから順に紹介していこう。5階は来客スペースが中心となる。エントランス横にはちょっとした打ち合わせやコワーキングスペースとなる「Qisui」。130名の着席が可能で社内外の勉強会やセミナーなどにも活用される。淡水と海水が入り混じる「汽水域(キスイイキ)」が由来で、社内外から得られる刺激が混ざり合うことでシナジーを誕生させるという思いから名付けられた。

奥には会議室エリア。大小の個室を6室用意し、会議の用途ごとに使い分けをする。すべての部屋には瞬時に空室確認ができるように曇りガラスをはめ込んだ。

「会議室の名称は『P-chiku(やんちゃにピーチク)』『PA-chiku(おちゃめにパーチク)』『BOSS(重要な話らしい)』など、各室内で想像できる行動が名称となっています」(森田氏)

その他、2つのオープン席も用意されており、時間内で会議が終わらなかった場合などに使用できるようになっている。40名が着席できる大会議室「G20(ずらりと並ぶ本気のオトナ)」は個室では一番大きい広さで主に取締役会や総会といった用途でも使用ができる。


個室のミーティングルーム

ボックス席

窓際のフリースペース

ソファ席

会議室「BOSS」

オープン席

大会議室「G20」

来客エリアと執務エリアの間には全面ガラスを使用。セキュリティを確保しながら開放的な雰囲気を演出している。執務エリア手前には、共用の備品やモニタなどが置かれるユーティリティエリア。2名で使用すれば個別面談スペースになり、1人で使用すれは集中スペースとしても使用できるボックス席。モニタが設置された壁の近くには背の高い机と椅子が配置されており、即席で軽く打ち合わせをする際に大変人気な場所となっている。ゆったりと会話を楽しむことができるソファ席、靴を脱いで使用するリラックススペースでは、休憩はもちろん、プロジェクタ投影も可能となっているためチームでの打ち合わせとしても使われている。

6階に入室するとまず視界に入ってくるのがリフレッシュエリア『iCOi(いこい)』だ。
「人と人をコミュニケーションでつなぐという意味を持っています。ランチやリフレッシュだけでなく、設置したプロジェクタを使って社内勉強会も行われています」(森田氏)

その奥には350人分の個人ロッカーとハンガーラックが設置されている「げたばこ」と呼ばれる空間が広がっている。

「このフロアは全員のロッカーを集約しているため、出社と退社時に必ず立ち寄る場所となります。そのため普段あまり接点のないメンバーと顔を合わせる機会が増えました。もちろんそこでは偶発的な会話が発生しています」(赤木氏)

そしてフロア全体がワークスペースとなる7階。フロア内には同社の社風を表現した独特のエリアが新設された。一つが中央に設置されたドアのない会議室「GAYA(そのツッコミに愛はあるか)」。部屋の中はひな壇とプロジェクタ。自由な意見が交わされる場になっている。もう一つがブランコ会議室「BLANCO(ゆらぎ、ふわり、にやり)」だ。身体感覚を刺激しながら斬新な発想が生まれることを期待してつくられた。

「新オフィスは自由な社風をアピールしているため、今後の採用にもかなり良い影響を与えるのではと思っています」(赤木氏)

その他、社長含めた役員席をフロア内に点在させ、いつでも気軽に相談できる環境とした。もちろん他のフロア同様に、色々な使い方ができるベンチやソファ、可動式デスクもレイアウトされている。

「目的に応じて上下フロアを回遊して必要なところで自由に働いてもらう。あえてルールを決めすぎないということを決めています」(鈴木氏)

リフレッシュエリア「iCOi」

ドアのない会議室「GAYA」

ブランコ会議室「BLANCO」

今後はオフィス移転のWGから働き方改善のWGに移行していく

約2年にわたるオフィス移転プロジェクト。一旦、WGは解散する。そして、より社員が快適にオフィスエスを使用できるよう、現場の意見の集約や、各人で判断ができるようになるための判断基準を作るための「オフィス改善委員会」を新たにメンバーを募り発足したという。

「オフィスを継続的に改善していくためのチームで、私も参加することにしました」(森田氏)

「あまり僕ら作り手側の意思が強くなりすぎないようにバランスを取りながら現場主導で変えていければと思っています。『オフィス改善のあり方』といった原点から考えていければいいですね」(赤木氏)

「会社の理念である『つぎのアタリマエをつくる』は、決して新しいことだけにこだわっているわけではありません。今まで常識として成り立っていたことは果たして正しいのか。そこに手を加えて本当のアタリマエにしていきたいと思っています。オフィスづくりも同じです。常にコミュニケーションをとり、想像力を高める。そして今後も色々な角度から『働きやすさ』に挑戦していきたいと思います」(鈴木氏)

 
 
オフィス移転を成功させる物件選び