先進オフィス事例

~オフィスを経営の力に~

株式会社スノーピーク 後編

2019年8月取材

※記事は過去の取材時のものであり、現在とは内容が異なる場合があります。

それでは具体的に新オフィスについて紹介していこう。
オフィスは大きく2つのエリアに分類される。その一つ、エントランスを含めて手前部分がショールームエリアとなる。

「ショールームエリアは、プレスルームとオープンなミーティングルーム、クローズの応接室で構成しています。プレスルームでは、主にアパレルの商品と主要なキャンプギアを展示しています。オープンなミーティングエリアでは、タープを張ったミーティングスペースが人気です。こちらは、『CAMPING OFFICE』のショールームを兼ねており、『CAMPING OFFICE』の導入の商談場所であることはもちろんですが、その他さまざまな事由でご来社いただいたお客様に、『CAMPING OFFICE』を体験していただくことも目的です」

ショールームエリア

ショールームエリア

クローズの応接室

クローズの応接室

オープンなミーティングエリア

オープンなミーティングエリア

使用されているテーブルやチェアはスノーピークのキャンプ用品。折りたためて収納できたり、移動が容易という特長を持つ。そのため使用内容、人数によってレイアウトを自由に組み合わせることが可能だ。その他、外部用応接室3室を壁際に配置した。

「エリア全体のレイアウトを変更し、新製品発表会や決算説明会、記者会見、採用説明会などで使用することもありますね」

その奥に配されたのが執務室エリア。オープンエリアとはガラス壁で仕切られている。

「執務席は社員が固定デスクを持たないフリーアドレスを導入しました。状況に応じてさまざまな人とのコミュニケーションが円滑に図られることが目的です」

執務室エリア

執務室エリア

同オフィスでの在籍は、アパレルの企画開発部門、東日本の営業部門、新規事業の部署が主体となる。スノーピークビジネスソリューションズは愛知県岡崎市に本社を置いているが、東京での商談時などで自由に立ち寄って使用している。

正面の透明感のある部屋は社長室。主に役員会議や経営会議にも使用される。ちなみに室内には壁面植栽があり壁に、実際に明治神宮に生息する植物と同じ種類のものが植えられているという。

壁面植栽

壁面植栽

執務室エリアの最奥につくられたクローズの部屋が「ブレインストーミングルーム。プロジェクタを設置しており、その名の通りアイデア創出のための会議のほか、社内研修や勉強会での用途が多い。もちろんこの部屋の家具什器もキャンプ用品を採用しているため使用人数によって、自由に組み替えながらの使用が可能だ。

ブレインストーミングルーム

ブレインストーミングルーム

オフィスには自社の想いを可視化させブランディング効果を意識すべき

「私どもはオフィスを単なる働く場所とは考えていません。ブランドを可視化するための場所と捉えています。それはどの拠点についてもいえることです。今後もいくつかの海外拠点の開設を準備しているのですが、そこで働く社員はもちろん、ここに来るお客様にスノーピークが実現したい世界観を体感してもらうことを重視しています」

同社のビジネスの考え方は、まず体感してもらうこと。そしてその体感を共感に変えること。そうしてブランディングを意識したオフィスを構築することによって新たなビジネスチャンスの創出に期待をする。現に東京オフィス開設後、社内、社外からの評判も上々で、そのオフィス戦略は間違っていなかったと語る。

キャンピングオフィスを通じて新たな働き方を提案していく

同社が掲げている「キャンピングオフィス」。その概念はキャンプが持っている要素をビジネスに生かすというものだ。「オフィス」「都市」「大自然」の3つの場で新たな働き方を提案する。

一つ目は「オフィスの中でのキャンプ」だ。

「オフィスの一部に人工芝を敷くなどしてテントを設置します。導入企業によっては森の香りのアロマや小鳥のさえずりなどの音を流すことでさらに空間を演出する企業もあります。いかに自然に近づきながら人間本来の気持ちを取り戻しながら仕事に取り組めるか。各社の課題に応じた、その空間づくりのコンサルティングから行っています」

以前、期限を決めてトライアルを行った企業があった。最初は社員も戸惑っていたが、期間が終わるころには自然と人が集まる場所となっていた。加えて疑似的に焚火を囲むような場をつくったところフラットな意見交換ができていたという。

「実際のキャンプ場でも、共同作業を通じて家族の絆が深まったり、いつの間にか周りの人と仲良くなることってあると思うんですが、その感覚をオフィスに持ち込めればと思っています」

もう一つが「都市空間の中のキャンプ」。オフィスビルのガーデンエリアやビルの屋上、都市公園などにキャンピングオフィスを設営するというもの。使い方のイメージは時間貸しの会議室に近いという。

「反響はとてもいいですね。導入する側も利用する側もリピーターのお客様が多いです」

そして最後が「大自然の中でのキャンプ」だ。

「非日常の空間で発想を転換したいというニーズによるものです。役員合宿や商品開発部門、新規事業などのクリエイティブな会議などの場に活用され、研修のニーズも増えてきています。プログラムによっては、テントの設営から全員参加で行うこともあります。すでにそこからチームビルディング研修が始まっているのです。終わったらみんなでバーベキュー。そして焚火を囲んでの懇親会。世代や性別なくフラットな関係は、今までにない経験をもたらします」

大自然の中でのキャンピングオフィス

大自然の中でのキャンピングオフィス(株式会社JTBと共同開発し、今年4月よりサービスを開始した「CAMPING OFFICE HAWAII」での写真)

オフィス戦略に完成はない。日々変わっていくことがあたり前

東京オフィスを開設して約1年半が経過しようとしているが、大きな改善点はないと考えている。

「どのような机の配置が集中しやすいか、コミュニケーションがとりやすいか、使いやすさを追求しながら日々レイアウトを変えてきました。オフィスは、そのトレンドや状況によって変わっていくことがあたり前でオフィス戦略に完成形はないと考えています。今後も事業の変化に応じて、より最適なオフィスを追求していきたいと思います」

 
 

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