輻射式冷暖房

熱は温度の高い方から低い方へ伝わるという自然の原理を利用した空調方式。暖房の場合は、天井に設置したパネルに温水を流すことで人間体表面の熱放射量を少なくさせ、暖かさを伝える。その場合、温度の低い床や壁などにも熱が伝わるため、室内空気も均一に暖めることができる。
逆に、冷房の場合は、パネルに冷水を流すことによって、冷やされた天井が人間の身体や高温となった室内壁の熱を吸収。夏にトンネルに入ると身体が涼しく感じるのと同様に、快適な室温を実現できる。長時間にわたって快適さを求めるオフィスビルや学校、研究所、安らぎが必要な病院やホテル、静かさを求める図書館や美術館などが輻射式冷暖房に適している。