先進オフィス事例

~オフィスを経営の力に~

株式会社バーグハンバーグバーグ

2016年3月取材

※ 記事は過去の取材時のものであり、現在とは内容が異なる場合があります。

日本一ふざけた企画・制作会社が内装にこだわったオフィスをつくってみた

2010年6月に中目黒のシェアオフィスの一角で誕生した株式会社バーグハンバーグバーグ。同社は「笑い」に特化したポータルサイト「オモコロ」の運営を続ける企画・制作会社である。時代とともに進化と発展を続ける同社は、2015年9月、三度目のオフィス移転を中目黒で行なった。その新本社オフィスについてのお話をまとめた。

 

シモダ テツヤ氏

株式会社バーグハンバーグバーグ
代表取締役

シモダ テツヤ氏

山口 むつお氏

株式会社バーグハンバーグバーグ
クリエイティブ事業部 部長

山口 むつお氏

何の意味もないものがたくさん置かれたエントランス

何の意味もないものがたくさん置かれたエントランス

最初のステージはシェアオフィスから

「ギリギリセーフなコンテンツ作り」をモットーとし、2010年に3名でスタートした株式会社バーグハンバーグバーグ。

「はじめはマンションの1室でも借りようかと思っていたのですが、いかんせん僕らはインターネット好きの暗い3人。1日中黙ってパソコンをパチパチやってる姿が目に浮かびました」(シモダテツヤ氏)

「そこで、たまたま僕の知り合いの会社さんがシェアオフィスをしている事を知りまして、そこでお世話になることにしました」(山口むつお氏)

最初のオフィスは中目黒にあるシェアオフィスの一角。4人用の狭いブースで席を3つ借りてのスタートとなったが、起業したての環境としてはとても良かったのだそう。

「シェアオフィスの中で他社さんとも良い関係が生まれ、その刺激はビジネスにも生きました。たくさん人がいたので僕のルーチンワークだった遅刻の罪も3人の世界に比べると薄まって良かったと思います」(シモダ氏)

創業から約3年半、シェアオフィス内のブースを徐々に侵食していく事で増員に対応してきたが、やがて同じ中目黒内にある30坪強のオフィスに移転することに。

「手狭になったのも理由の1つでありますが、どちらかといえばマンネリ打破が狙いでした。そこには2年半ほどいましたね」(シモダ氏)

その後、さらなる増員に対応するために引っ越し。現在のオフィスが入居するビルは、中目黒の山手通り沿いに位置している。ここでもまた中目黒を離れるつもりはなかったという。

「僕の家が中目黒なので……」(シモダ氏)

会社が次のステージへ移行したことがひと目でわかるオフィスを目指す

「旧オフィス時代は内装にはぜんぜん手をつけず、適当に買ってきた什器を並べていただけでしたので、今回は内装工事も本格的に入れようと思いました」(シモダ氏)

実用性はもちろんだが、会社が着実に成長し、次のステージへ移行したということが見てわかるようなオフィスづくりを目指した。ただし、いわゆる見た目の面白さ、面白空間をつくる気は初めからなかったという。

「見た目が面白い場所が、必ずしも面白いアイディアが出てくる場所かといえば、僕は違うと思うんです。むしろ、『絶対に笑っちゃいけない場所』の方が、面白いアイディアがポンポン生まれてくるんじゃないかと。内装に関しては、事前に社員からいろいろ要望は聞きましたが、実際の内装はあくまで僕個人の『独断と偏見』で決めさせてもらいました」(シモダ氏)

今回の移転に際し、シモダ代表は「予備知識なしで新しいオフィスを見せて、皆をびっくりさせてやろう」というサプライズ演出を狙っていた。ところが、お披露目の当日、待ち合わせ場所でシモダ代表がワクワクしながら待っている間に、山口むつお氏らの社員たちは、ひと足先に現地を覗いてきてしまったという。

「ようやく皆が待ち合わせ場所に来たと思ったら、第一声が『広いね』ですよ!初めて見たときの、彼らのナマの反応をすごく楽しみにしていたのに……。めちゃくちゃ拗ねました」(シモダ氏)

「シモダはその日、おもいっきり拗ねてそのまま家に帰りました。子供か!!」(山口氏)

シモダ代表の落胆はさておき、同社は2015年8月末に移転。9月から新オフィスでの業務を開始した。ただし、この時点では内装工事は完了しておらず、完成する同年12月までは、工事の音とともに業務をしていたそうだ。

面白いネタを考えつく「クソマジメな雰囲気」と「フラットな社風」

取材当日、エレベーターを降りると、いきなり「家入一真氏のミイラ」と「スクラップ原人」の模型が目に飛び込んできた。これは、同社も参画した「大ベンチャー展」(主催・三幸エステート)の展示物だ。2016年2月に開催された同イベントでは、シモダ代表も「ベンチャーがこれからやると面白そうな仕事」というトークセッションにスピーカーの1人として参加し、大いに会場を沸かせている。

「あまり『キレイでオシャレなオフィス』という感じにはしたくなかったので、エントランスにはわざといろんな物を置いて、ゴチャゴチャ感を出しています」(シモダ氏)

エレベーターを降りた正面には、一段高くなった木製の廊下が設えてあり、手前で靴を脱いで上がる。オフィス内が土足禁止なのは、シェアオフィス時代から「掃除がめんどくさいから」という理由で続く伝統だそう。向かって右側が執務室、左側に上半分を黒い金網で囲ったマルチスペースがあり、その奥がクローズドの会議室という構成である。執務室は白を基調とし、デスクレイアウトはオーソドックスな島型対向型に配置。シモダ代表の席は奥の島の窓際、社員全員の席を見渡せる位置にある。

執務スペース

執務スペース

「シモダも以前は社長用の横幅の広いデスクを使用していましたが、旧オフィス時代に『なんかでかくて邪魔だなあ……』と思い、捨てました。その後、シモダにはずっと社員と同じデスクを使ってもらっています」(山口氏)

代表のデスクを「捨てさせた」と語る山口氏は、同社の創業メンバーの1人で、シモダ代表にとってはいわば「古女房」であり、怒らせないようにしている相手だという。デスクの件や、こうした山口氏との関係からも、同社のきわめてフラットな社風が見て取れる。

執務スペースを見渡してみると、オシャレなオフィスにありがちな間接照明がない事に気付く。

「僕は昔から間接照明だけの部屋は暗くて嫌いなので、大型の蛍光灯を後からたくさん取り付けました。その結果、もともとあったスポットライトの意味がなくなりました」(シモダ氏)

マルチスペースは、足元に人工芝を思わせる緑色のカーペットを敷き詰め、窓側とエレベーター側の二面にひな壇状の階段席を設けている。窓際にはハンモックが吊るされ、フリーダムな雰囲気を演出している。

社員たちの昼寝スペースと成り下がったマルチスペース

社員たちの昼寝スペースと成り下がったマルチスペース

「階段席はガート(ghats)というインドなどの川岸にある階段のイメージ。寝転がっても狭苦しくないように、段の幅を広く取っているのがこだわりのポイントです。ここで自由なアイディアが生まれればいいなと思っていたのですが、結果的に社員たちの昼寝スペースになってしまいました」(シモダ氏)

「先ほどシモダも言っていましたが、意外と真面目な場所のほうがアイディアは出るんですよね。なので、奥にある一番真面目っぽい会議室でブレストをする事が多いです」(山口氏)

当初の想定とは外れた使い方になってしまったが、それはそれで良いとシモダ氏は考えているようだ。

「面白いことを考えるのが仕事なので、執務室の自席にかじりついている必要はありません。そういえば最近、会議室に大型ディスプレイとPS4を導入しました。一番ブレストをするこの部屋でゲームをしたり、映画を見たりするようになってしまったので、来年あたり倒産しているかもしれません」(シモダ氏)

 

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