まちいろ沿線 Vol.13 「大江戸線 光が丘駅〜新宿駅」特集
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大江戸線 光が丘駅〜新宿駅

東京の古称である江戸の雅名「大江戸」を冠した地下鉄大江戸線。一見すると環状線のようですが、新宿から光が丘までは尻尾のように飛び出た「6の字型」となっています。今回は最初に開業し、「都営12号線」と呼ばれていた新宿〜光が丘間の見どころをご紹介しましょう。

練馬区最大の公園はもともとアメリカの街だった!?

光が丘駅光が丘駅「光が丘公園」

練馬区最大の公園である都立光が丘公園。ここは1948年、米軍家族の住宅地「グラントハイツ」として使われていた土地です。当時は1,200世帯の住宅に、協会・劇場・売店・兵士のクラブなど3,000あまりの施設が作られ、アメリカの日常があったといいます。現在は公園や公営住宅が整備され、整然とした町並みに。公園には桜、梅、モクレン、雪柳、銀杏、金木犀、紅葉、椿、山茶花といった樹木がたくさん植えられていて、四季を通して様々な景色を楽しむことができます。公園内にはデイキャンプ広場、バーベキュー広場も。

光が丘駅「光が丘公園」光が丘駅「光が丘公園」

グラントハイツ時代、敷地内のメインストリートだったいちょう並木。また、跡地の多くは公営住宅になっています。

所在地:東京都練馬区光が丘4−1−1

練馬区民に愛されるフランスの香り漂うケーキ店

練馬駅練馬駅「Arcachon 練馬店」」

練馬駅から徒歩3分ほど、商店街の中にあるケーキ店「Arcachon」。店内に入ると焼き菓子の良い香りが漂い、ショーケースには色とりどりのケーキがずらりと並びます。ショーケースの上には、フランスのカヌレ協会認定のレシピから忠実に再現した名物商品カヌレや、菓子パン、キッシュなどもたくさんあり、どれにしようかなと迷う楽しみも。また、Arcachonのシェフがフランスで修行していたお店で作られていたデュネットという焼き菓子は、門外不出のレシピで、日本で作る許可を得ているのはアルカションのみ!

練馬駅駅「Arcachon 練馬店」練馬駅駅「Arcachon 練馬店」

ちょっぴりアルコールのきいたデュネットは大人向けの手土産にも大人気!

所在地:東京都練馬区練馬1−25−5
営業時間:10:30〜18:30
定休日:月曜日・不定休

アメリカから贈られたハナミズキの子孫

新江古田駅新江古田駅「中野区立江古田の森公園」

新江古田駅から徒歩10分のところにある「中野区立江古田の森公園」。公園の西端にあるハナミズキの丘には、ハナミズキ(アメリカヤマボウシ)が植えられていて、江古田の森公園のシンボルになっています。このハナミズキは、明治45年に日本からアメリカに贈った桜の返礼として大正4年に届けられたハナミズキの子孫を都立農芸高校から譲り受けたものなのだとか。当時この場所にハナミズキをはじめとする街路樹の苗木を育てる野方苗圃があったことからこの丘が作られました。

新江古田駅「中野区立江古田の森公園」
新江古田駅「中野区立江古田の森公園」

日米親善の木として有名なハナミズキは、4月〜5月頃が見頃となります。

所在地:東京都中野区江古田3−14

マンガ界の巨匠たちが過ごした伝説のアパート

落合南長崎駅落合南長崎駅「豊島区立トキワ荘マンガミュージアム」

南長崎花咲公園(トキワ荘公園)内にある「豊島区立トキワ荘マンガミュージアム」。トキワ荘とは、手塚治虫をはじめとするマンガの巨匠たちが若き青春の日々を過ごした伝説のアパートです。実際の建物は1982年に老朽化で解体されましたが、2020年にミュージアムとして復元されました。1階にはトキワ荘ゆかりのマンガ家の作品を自由に読めるマンガラウンジ、警視庁記者クラブから寄贈を受けた手塚治虫直筆のトキワ荘の天井板やジオラマ作家の作品が展示されています。また、2階は各マンガ家の部屋・共同炊事場・トイレなどが忠実に再現され、当時の様子を体験することができます。

落合南長崎駅「豊島区立トキワ荘マンガミュージアム」
落合南長崎駅「豊島区立トキワ荘マンガミュージアム」

当時のトキワ荘を忠実に再現!
©トキワ荘マンガミュージアム

所在地:東京都豊島区南長崎3−9−22
開館時間:10:00〜18:00(入館は17:30まで)
休館日:毎週月曜日(祝日の場合は翌平日)、年末年始、展示替え期間
入館料:特別企画展期間中は全館有料

1000年近くの歴史を誇る中野区屈指の広大な寺院

中野坂上駅中野坂上駅「宝仙寺」

宝仙寺は中野坂上にある真言宗豊山派の寺院です。1000年近くの歴史を誇る古刹で、御府内八十八ヶ所の第十二番札所、関東三十六不動霊場の第十五番礼所となっています。明治期以降、境内には中野町役場が置かれ、1932年に中野区が発足した時には中の区役所としても使用されていました。そのため、境内には中野町役場跡の石碑があります。また、昭和20年の空襲により消失した江戸六塔のひとつである三重塔は、平成4年に飛鳥様式で再建されました。こちらの塔内には胎蔵界五仏が安置されています。

中野坂上駅「宝仙寺」中野坂上駅「宝仙寺」

本堂には鎌倉期の不動明王を中心に五大明王像が安置されています。

所在地:東京都中野区中央2−33−3


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※ 掲載している記事内容は取材時(令和6年2月時点)のものです。

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