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教養特集

仕事でもプライベートでも、教養の必要性を感じる人が増えています。雑誌やウェブメディアでは定期的に教養特集が組まれ、テレビでも哲学や歴史をわかりやすく解説する番組が大人気。「グローバルエリートは西洋哲学の知識が必須」「海外の友達と話をするとき、日本史の知識の必要性に気づいた」などという声も聞かれます。そして何より、効率やスピードを求められる時代だからこそ「すぐには役立たない知識を学ぶ」ことの価値が、逆説的にわかってきたという人も少なくないのかもしれません。今回は、街中で気軽に教養を深められるスポットをご紹介します。

日本庭園のある歴史館で学ぶ!?大森貝塚と品川宿

品川歴史館

日本考古学発祥の地と呼ばれる大森貝塚と、東海道第一番目の宿場として栄えた品川宿を中心とする常設展示が見られる品川歴史館。原始・古代から現代にいたるまでの品川の歴史がわかりやすく学べるように展示されています。また、品川歴史館には日本庭園と書院造りの和室があるのが特徴的。日本庭園では梅や桜、紅葉といった日本の四季を楽しめるだけでなく、水琴窟の涼しげな音色を聞くこともできるんです。書院はお茶会や華道、俳句といった伝統的文化活動の場所として利用できます。

品川歴史館品川歴史館

年間を通じて子供から大人まで楽しめる、特別展や企画展が開催されています。

施設情報:東京都品川区大井6-11-1
開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日、祝日(日曜日と重なった場合は開館、月曜日と重なった場合はその翌日も休館)、年末年始
※展示替え、燻蒸などの臨時休館もあります。
観覧料:一般100円、小中学生50円(20名以上の団体は2割引)
※品川区立・区内在住の小中学生、70歳以上の方、障害のある方は無料
※特別展開催時は別料金になります。
※新型コロナウイルスの感染状況によっては、開館日等に変更が生じる可能性があります。事前に品川歴史館のホームページをご確認ください。
ホームページ:https://www.city.shinagawa.tokyo.jp/jigyo/06/historyhp/hsindex.html

懐かしい広告に出会えるかも!?

アドミュージアム東京

2002年に開館したアドミュージアム東京は、日本で唯一の広告ミュージアムです。所蔵されている広告資料は、江戸時代から現代まで約32万点!時代によって変わる広告や、人と広告の関わりの歴史をコレクションだけでなく、映像やデジタルなどでも紹介しています。また、ライブラリーでは広告マーケティングに関する書籍の閲覧や、デジタルアーカイブの検索もできます。時代を超えて人々のこころを動かしてきた広告に触れることで、新しい発見があるかも!?

アドミュージアム東京アドミュージアム東京

常設展だけでなく、国内外のクリエイティブアワードの受賞作品やオリジナル企画が観られる企画展も行っています。

施設情報:東京都港区東新橋1−8−2カレッタ汐留
開館時間:11:00~18:00(新型コロナウイルスの関係で当面の間12;00〜16:00となっています)
休館日:月曜、日曜
※臨時休館あり。詳しくはホームページ内のカレンダーにて。
入場料:無料
ホームページ:https://www.admt.jp/

昭和13年建設、歴史的に貴重な建物の中にある郷土歴史館

港区立郷土歴史館

港区立郷土歴史館では「海とひとのダイナミズム」「都市と文化のひろがり」「ひとの移動とくらし」という3つのテーマの常設展で、港区の原始から現代にいたるまでの歴史だけでなく、文化や自然についてをプロジェクションマッピングなど充実した設備で理解を深めることができます。また、港区立郷土歴史館は、なんといっても建物が歴史的に貴重なものであることが特徴です!内田ゴシックと呼ばれる特徴的なデザインの建物は、もともと公衆衛生院として建設されました。外観のみならず、内部にも当時の面影が残っているので、足を踏み入れるだけで歴史を感じられること間違いなしです。

港区立郷土歴史館港区立郷土歴史館

昭和13年の建設当時から変わらない、鉄骨・鉄筋コンクリート造、スクラッチタイルで覆われたゴシック調の外観。2層吹き抜け、そして左右に別れた階段が美しいスタイルの中央ホール。
提供:港区立郷土歴史館

施設情報:東京都港区白金台4-6-2 ゆかしの杜内
開館時間:9:00~17:00(土曜日のみ9:00〜20:00)
※常設展示室および特別展示室の入館受付は、閉館の30分前まで。
休館日:毎月第3木曜日(第3木曜日が祝日等の場合は開館し、その前日の水曜日に休館します)
年末年始(12月29日~1月3日)
特別整理期間
常設展観覧料:大人300円(団体240円)、小中高校生100円(団体80円)
※団体料金は10名以上で適用となります。
※区内在住・在学の小中高校生、区内在住の65歳以上の方、区内在住の障害者とその介護者(1名)の観覧料は無料となります(証明ができるものをご持参ください)。
※特別展・企画展は別料金です。特別展・企画展ごとに料金が変わります。
※港区民無料公開日:2/11、5/5、8/11、11/3(港区内在住の方は、証明できるものをご持参ください)
ホームページ:https://www.minato-rekishi.com/

幅広いジャンルの文学を体験できる空間

世田谷文学館

東京23区初の近代総合文学館として1995年に開館した世田谷文学館。文学を中心に、漫画や映画、音楽、美術......といったジャンルにとらわれないさまざまな展示を楽しむことができます。コレクション展では、世田谷区にゆかりのある文学と文学者に関する資料約10万点を年2回の会期に分けて展示しています。また、企画展は年に数本、さまざまなジャンルの展示を行っています。

世田谷文学館世田谷文学館

2つの展示室を構える世田谷文学館。中庭を眺めながら、ゆったりとくつろげる喫茶室もあります。

施設情報:東京都世田谷区南烏山1-10-10
開館時間:10:00~18:00(入館は17:30まで)
休館日:毎週月曜日(祝日の時はその翌日)
年末年始(12月29日〜1月3日)
※ただし、展示替の期間中は、企画展とコレクション展の両方を休止する場合があります。
※館内整備のため休館をする場合があります。詳しくはホームページの休館情報欄をご確認ください。
観覧料:【コレクション展】個人→一般200円、高校・大学生150円、小・中学生100円、65歳以上100円、障害者手帳をお持ちの方100円
団体→個人→一般160円、高校・大学生120円、小・中学生80円、65歳以上80円、障害者手帳をお持ちの方80円
※団体料金は20名以上での来場時に適用されます
※土曜・日曜・祝日、及び夏休み期間は、中学生以下無料になります。
※障害者手帳をお持ちの方で大学生以下は無料になります。
※障害者手帳をお持ちの方の介添え者(1名まで)は無料になります。
【企画展】企画内容によって観覧料が異なります。
ホームページ:https://www.setabun.or.jp/

文京区で日本の歴史にタイムトリップ!?

文京ふるさと歴史館

文京区は弥生土器命名の地として知られていることを知っていましたか?旧石器時代から、人々の生活があった文京区には豊かな歴史がたくさんあるんです。文京ふるさと歴史館では、まちの風景、くらしの風景、文化の風景の3テーマを軸に、大人から子供まで楽しく学ぶことができます。とくに、江戸三代青果市場の一つである「駒込のやっちゃば」のジオラマは作り込みが細かくて見ごたえ抜群!また、紙幣番号7番の樋口一葉の五千円札という「レア紙幣」の展示も。

文京ふるさと歴史館文京ふるさと歴史館

常設展示だけでなく、企画展示も行っています。※新型コロナウイルス感染症対策のため一部展示を中止しています。詳細はホームページにて。

施設情報:東京都文京区本郷4−9−29
開館時間:10:00~17:00
休館日:毎週月曜日、毎月第4火曜日
※祝日にあたるときは開館し翌日休館
※特別展、収蔵品展開催期間中及び夏休み期間中の第4火曜日は開館
定期燻蒸期間、年末年始
入館料:100円、団体(20人以上)70円
中学生以下・65歳以上、「身体障害者手帳」「愛の手帳(療育手帳を含む)」「精神障害者保健福祉手帳」「戦傷病者手帳」をお持ちの方とその介護の方(1名)、「友の会」会員の方は無料
特別展開催中は別に定めます。
ホームページ:https://www.city.bunkyo.lg.jp/rekishikan/

哲学を視覚的に体感できる公園

哲学堂公園

明治37年、哲学者である井上円了によって精神修養の場として創設されたのが哲学堂公園です。この公園が他の公園と違うところは、哲学に由来する建築物や池、坂や碑などがあり、円了の哲学観を視覚的に表現しているというところなんです。また、明治時代から大正時代にかけて建てられた建物が、現在でも公園内に現存していて、毎年春と秋には内部を一般公開もしているのだとか。散歩しながら井上円了の思想と世界観にひたってみてはいかがでしょう?

哲学堂公園哲学堂公園

園内には約100本の桜があり、あらゆる場所からのお花見が楽しめます。

所在地:東京都中野区松が丘1-34-28
開園時間:3月1日〜9月30日8:00〜18:00/10月1日〜11月30日8:00〜17:00/12月1日〜2月末9:00〜17:00
休園日:年末(12月29日〜12月31日)
ホームページ:https://www.tetsugakudo.jp/


※「まちいろ」に関するご意見ご感想、また取りあげて欲しいテーマなどを是非お寄せください。

※ 掲載している記事内容は取材時(令和2年8月時点)のものです。

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