都内のあちこちで見つかる「富士見」という名前。地名から坂、スポットまで、バラエティに富んでいますが、言わずとしれた日本一の霊峰・富士山とはどんなつながりがあるのでしょうか。富士という名前を冠するスポットを集めてみました。お近くにお出かけの際、富士山ビューをチェックしてみてもいいかもしれません。
都内にありながらしっかりと富士山を拝むことができる貴重スポット
成城/富士見橋
成城学園駅から住宅街を抜けた先にある富士見橋。世田谷百景のうちの1つで、平成15年の橋の架け替えのときには眺望スペースも整備されました。富士見橋の名の通り、空気が澄んだ快晴の日には、富士山の山頂がしっかりと拝むことができる貴重なスポットです。また、富士見橋の1つ先にある不動橋も富士の見える橋として、富士見百景に選ばれています。
橋の下は菜園になっていて、のどかな雰囲気が漂っています。
所在地:東京都世田谷区成城4-1
かつて富士山の雄姿が眺められたことからつけられた町名
千代田区/富士見一丁目
都内にはいくつか"富士見"と名のつく地名がありますが、かつて富士山を望むことができたことが地名の由来とされています。千代田区九段下にある富士見町も、かつて富士山が眺められたことからつけられた町名。江戸時代は正式な町名を持たなかったものの、明治時代に名付けられたそうです。現在は高いビルが立ち並び、富士山ビューは過去のものに。町名の由来が書かれた町名由来板にて、かつての面影を知ることができます。
見晴らしの良い場所からは、現在でも富士山を拝むことができるのだとか。
所在地:東京都千代田区富士見一丁目10番
都内屈指の急坂から見る富士山
世田谷区/岡本三丁目の坂
多摩川が武蔵野台地を削り取ってできた崖の連なり、国分寺崖線にある通称・岡本三丁目の坂。住宅街の向こうには、まぎれもなく富士山の姿が望めることが知られています。世田谷百景にも選ばれるこの坂、歩行者用には階段が設けられているほどの急坂。それだけに坂の上は見晴らし抜群。綺麗に見えるおすすめの時期は、空気の澄んでいる秋か冬の朝晩とのこと。
時期が合えばダイヤモンド富士も楽しめるのだとか。
所在地:東京都世田谷区岡本3
江戸時代に富士講が築いた江戸七富士のひとつ
品川富士/品川神社
品川駅からほど近くに鎮座し、東京十社のひとつにも数えられる品川神社。文治3年に創建された古神で、東海道を見下ろすようにそびえる富士塚が境内にあることでも有名です。富士塚は1合目から9合目までの標石もあり、さながらミニミニ富士山といったところ!?山頂では見晴らしの良さに驚くはず!毎年7月に山開きの行事もありますが、通年登ることが可能です。気分転換に富士塚登山、いかがでしょうか。
東海道を見下ろす富士塚の高さは約15メートル。
所在地:東京都品川区北品川3-7-15
社務所受付時間:9:00〜17:00
有形文化財に登録された歴史ある銭湯
東京の銭湯富士/小杉湯(高円寺)
昭和8年に生まれた小杉湯は、創建当時の建物を現在も守りつつ営業している、歴史を感じられる銭湯です。銭湯といえば富士山の壁画も楽しみの1つですが、現在は銭湯絵師中島盛夫さんによるダイナミックな富士山を男湯女湯どちらからも眺めることができます。また、浴槽は、甘い香りが特徴的なミルク風呂、天然素材を使ったお湯を日替わりで楽しめるあつ湯、3種類おジェットバスで体の疲れを癒すジェットバス、地下90mから組み上げた肌触りの柔らかい地下水が特徴的な水風呂の4種類!遅くまで営業しているので、仕事帰りに立ち寄っても良さそうですね。
現在の壁画は2020年11月にリニューアルされたばかりのもの。
店舗情報:東京都杉並区高円寺北3-32-2
営業時間:平日15:30〜1:45/土日8:00〜1:45(ともに最終受付は1:30)
定休日:木曜
入浴料金:大人470円/小学生180円/0〜5歳80円
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※ 掲載している記事内容は取材時(令和3年4月時点)のものです。
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