株式会社シニアジョブ

2021年4月取材
※ 記事は過去の取材時のものであり、現在とは内容が異なる場合があります。

コロナの収束が見えていない中で約4倍の拡張移転を実施した

シニア世代に特化した人材サービスで業務を拡大してきた株式会社シニアジョブ。2021年3月、コロナ収束が見えない中で大規模なオフィス移転を行った。移転後のオフィス面積は約4倍もの広さとなっている。今回の取材では、旧オフィスの課題と広い面積を確保した理由、オフィスの必要性について代表取締役の中島康恵氏にお話を伺った。

中島 康恵 氏

株式会社シニアジョブ
代表取締役

中島 康恵 氏

早わかりメモ

  1. シニア層に特化した人材サービスで順調に成長を続けてきた
  2. 多くの経営課題解決のためにオフィス移転を実施した
  3. 対面でのコミュニケーションに意義がある。だからコロナ禍でも多目的エリアを配した
  4. オフィス移転後は想定していなかったプラスの効果が見えはじめている

シニア層に特化した人材サービスで順調に成長を続けてきた

2014年8月に創業した株式会社シニアジョブ。現在の事業内容であるシニア層に特化した人材サービスに方向転換したのは2016年のことであった。

「男女問わず50歳以上の方々を対象にした人材紹介と人材派遣を主業務としています。Webサイト上からエントリーのあった求職者と企業側とのマッチングを迅速に行うことで多くの方々からの信頼を得てきました」

最近はコロナの影響で新たなライフステージを求めるシニア層からの問い合わせも増加傾向にある。採用する側でも即戦力を求める採用戦略が徐々に増えてきており、同社の売り上げも順調に推移しているという。

2018年から2019年にかけては300%の成長率となっています。世の中的にジョブ型雇用への導入が高まってきたことも後押ししているのかもしれません。シニア層の方々の経験やスキルを活かすことで、少子高齢化による労働力不足の問題を解決に結びつけることができます。これからもシニア層の『働きたい』を叶えるためにバックアップを続けていきたいと思っています」

多くの経営課題解決のためにオフィス移転を実施した

旧オフィスはJR新大久保駅から徒歩5分の距離。1フロア30坪を約20名で使用していた。以前よりオフィス移転を模索していたが移転が不可避となったのはコロナの収束が判然としない202010月だったという。その理由は来期の新入社員13名の入社が内定したことにある。物理的なスペース不足が決定的で早急に移転先を探す必要があった。

「求職者面談や企業との打ち合わせはオンライン主体に行うのが当社のスタイルなのですが、今回の移転では旧オフィスよりも広い面積への拡張を検討しました。やはりWithコロナでの働き方を考えると、ソーシャルディスタンスを維持するためのスペースが必要だったのです」

さらには旧オフィスでは、コロナ以前には転職に成功したシニアの方を招いて『感謝の会』というイベントを行っていた。そうした求職者や企業担当者との交流の拠点となるスペースを充実させていきたいという思いもあった。

結果的に広いスペースは同社の社員教育の方針からも有効だった。

「当社では社員教育は必ずOJTで行っています。それはシニア事業の社会的意義や企業理念を直接伝える必要があると考えているからです。対面で対応するからには安全・安心が担保できる場を用意する必要がありました」

数棟のオフィスを見学したのち、東新宿に立地するオフィスビルへの入居を決定した。面積は128坪。旧オフィスと比べると約4倍の広さとなる。新オフィスは年金事務所やハローワークにも近い理想的な物件だった。

対面でのコミュニケーションに意義がある。だからコロナ禍でも多目的エリアを配した

新オフィスは大きく執務エリア、会議室、多目的エリアの3つで構成されている。旧オフィスは狭くフリーアドレスの効果が薄かったが、広さが増して効果も高まった。会議室はお客様との打ち合わせに多く使用される。防音効果のあるガラスの壁で囲まれた中に大画面モニタを配置。効果的なプレゼンテーションを行っている。

そして同オフィスの最大の特長が多目的エリアとなる。オフィス全体の半分近くの面積を使用して新設した。エリア内には、ソファ席、長テーブル、丸テーブル、ダーツマシンと、気分を変えて仕事ができるさまざまな環境を備えている。

「対面でのコミュニケーションには大きな意義があると思っています。ですから自由な会話が生まれやすいエリアを構築したかったのです。実際、異なる部署同士で集まっているシーンをよく見かけますね。そのメンバーの顔触れを見て打合せに飛び入り参加する社員もいるほどです。一人では思いもつかなかったアイデアが生まれることもあるようです」

オフィス移転後は想定していなかったプラスの効果が見えはじめている

旧オフィスでの課題解決を理由にしたオフィス移転であったが、それ以外にも想定していなかった効果が見えはじめていると語る。

「オフィス移転後は採用面接の数が格段に増えました。会社説明会はオンラインで行っているのですが、画面でもオフィスの和やかな雰囲気が伝わるみたいで。そのまま対面での面接に結びついています。オフィス移転が採用面にも影響があるなんて思っていませんでした」

移転後、ランニングコストはかなり上昇している。それに比例して社員の満足度の高まりを感じているという。

「働く環境は社員のモチベーションを大きく左右します。つまりオフィスは売り上げに直結する大きな要因となりうるのです。実際の投資効果が出るのはまだ先のことになりますが、現段階では満足な結果が出ているといえるでしょう」

株式会社シニアジョブ

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