開発最前線

~大型再開発の魅力を探る~

赤坂1丁目プロジェクト 前編

2015年11月取材

※ 記事は過去の取材時のものであり、現在とは内容が異なる場合があります。

多様性・国際性・将来性を併せ持つエリアの魅力を最大限に発揮する地域一体の都市再開発

新日鉄興和不動産株式会社は2014年9月、「赤坂1丁目プロジェクト」を着工した。同社のビル事業の発祥の地に、高さ205mの複合ビルおよび5,000㎡超におよぶ緑地を創出する大規模都市開発計画である。プロジェクトのスタートからの経緯と今後の事業計画について、同社ビル事業本部都市開発部のお二人にお話を伺った。


北村 俊裕氏

新日鉄興和不動産株式会社
執行役員
ビル事業本部 都市開発部長

北村 俊裕氏

杉山 康隆氏

新日鉄興和不動産株式会社
ビル事業本部 都市開発部課長

杉山 康隆氏

赤坂インターシティ前の敷地に、新たなランドマークを創造

国際都市東京の新ランドマーク

国際都市東京の新ランドマーク

東京メトロ銀座線・南北線溜池山王駅は、1997年に開業した比較的歴史の新しい駅である。港区赤坂にはすでに千代田線赤坂駅、銀座線・丸ノ内線赤坂見附駅が存在していたが、いずれも赤坂一丁目からは距離が離れており、溜池山王駅の開業により周辺の交通の利便性は飛躍的に高まることになった。

溜池山王駅を最寄駅とする赤坂一丁目界隈は、新日鉄興和不動産株式会社の前身の一つである興和不動産株式会社にとって、かつては本社所在地であり、ビル事業発祥の地でもある。

「弊社では『人と向き合い、街をつくる。』を企業理念として掲げております。この赤坂一丁目界隈は、旧興和不動産時代から、私たちの大先輩に当たる方々が地域の地権者の皆様と向き合い、信頼関係を築いてきた土地ですから、デベロッパーとしては恵まれた環境であったと言えます」(北村俊裕氏

2015年現在、六本木通りが外堀通りと交差する溜池交差点から3本目の通りを左折すると、右手に「赤坂インターシティ/ホーマット バイカウント」の姿が見えてくる。2005年に竣工した同ビルの敷地が、旧第一興和ビルなどの跡地であった。

この赤坂インターシティから通りを挟んだ向かい側に広がる約16,000㎡の敷地で進行中なのが、「赤坂1丁目プロジェクト」だ。同プロジェクトは、赤坂の新たなランドマークとなる地上38階、高さ205mの複合ビルを建築するとともに、都心の真っ只中に5,000㎡超におよぶ緑地を創出するという再開発計画である。

同地区の再開発事業の発端は、ちょうど通りの向かい側で、旧第一興和ビルなどの建替え事業が本格化しつつあった2001年にさかのぼるという。

当時の計画地では、約16,000㎡の敷地内に合計37棟の建物が密集していた。敷地の西地区には個人地権者の建物が中心で、東地区には法人地権者が所有するビルが集積していたが、それらの多くは老朽化しつつあった。また、大部分の道路が幅員4m程度と狭く、交通の利便性が悪いだけでなく防災上も課題となっていた。

この西地区と東地区では当初、それぞれ別個の再開発計画を企図して勉強会を立ち上げていたが、2005年に正面に赤坂インターシティが竣工したことを機運に、新日鉄興和不動産の提唱する「東西の地区を合せることで広大な緑地を確保し、並木道を整備する都市計画」の構想に賛同を得て、両地区が一体となって再開発を考えるようになったという。

「2008年に『赤坂一丁目地区市街地再開発準備組合』が設立されたことで、再開発事業は一気に具体化しました。その後は、2011年に都市計画決定、2012年に『赤坂一丁目地区市街地再開発組合』が設立され、2013年には権利変換計画認可、同年12月には解体工事に着手し、2014年9月に新築工事が着工いたしました」(北村氏

外観パース

外観パース

都心には稀な職住近接環境と、国際性豊かな地域特性

「赤坂というエリアの地域特性を、当社は『職住近接』と『国際性』と捉えております。これらは近年、魅力的な街づくりの要素として注目されていますが、赤坂は、歴史的に見ても古くからこの二つを兼ね備えていたエリアなのです」(北村氏

赤坂という街は、古くからレジデンスとオフィスビルなどが近接し、都心としては居住人口も多い。つまり、もともと「職住近接」が実現していた希少な地域であるといえる。

「国際性」についても歴史は古く、赤坂インターシティの隣接地に米国公使館(現・大使館)が建てられたのは120年以上前の1890年のことだ。現在も赤坂周辺には各国大使館が集積し、ホテルオークラをはじめ海外からの要人の宿泊施設も多いため、国際色豊かな地域となっている。

同プロジェクトの特徴の一つは、こうしたエリア本来の魅力を最大限発揮することを意図していることだ。そのため、計画地内に多様な施設をすべて自前で備えるのではなく、エリア内の他施設との相互補完の関係が成立するように考えた上で、エリア内に必要な施設を揃えるという方針を採っている。

「例えば、ビジネスコミュニケーションの拠点として、大小さまざまなニーズに応えるホールやコンファレンスルームを運営する計画です。これらは国際会議等にも対応可能で、国際色豊かな地域特性に応じたビジネスソリューションを提供いたします」(杉山康隆氏

他にも、バイリンガル対応のクリニック(一般内科から専門外来までの多岐にわたる)や人間ドック、託児施設も提供。これらの施設は入居テナントだけでなく、周辺で働く方々も利用できる想定としている。

アンフィシアター(コンファレンスルーム)

アンフィシアター(コンファレンスルーム)

都内主要エリアのほか、空港へのアクセスにも優れた好立地

複合ビルの竣工時には、敷地の西側を通過する六本木通りに東京メトロ溜池山王駅の地下通路とビルの地下階が直結する予定だ。さらに、溜池山王駅を経由すれば千代田線・丸の内線国会議事堂前駅まで地下通路で移動することができるようになる。

日比谷線神谷町駅も徒歩圏であり、都内主要ビジネスエリアへの良好な交通アクセスを確保するとともに、羽田空港へは最速約24分、成田空港へも最速約60分で移動可能だ。

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