開発最前線

~大型再開発の魅力を探る~

(仮称)九勧博多駅前一丁目ビル

2018年11月取材

※ 記事は過去の取材時のものであり、現在とは内容が異なる場合があります。

博多屈指のビジネスエリアに誕生する大規模オフィスビル

JR博多駅から徒歩5分の好立地で進められている大規模再開発。事業主は九州勧業株式会社。100年以上にわたって地域密着の不動産サービスを展開してきた。
本開発「(仮称)九勧博多駅前一丁目ビル」は「街づくり」「賑わい」をコンセプトに2020年4月の竣工を目指して工事が進行している。今回の取材では、その具体的な特長を中心にお話を伺った。


北村 俊裕氏

 

九州勧業株式会社
業務管理部次長

矢上 克洋 氏

 

博多の街づくりに貢献するために大規模ビルの開発を決意した

本開発の事業主である九州勧業株式会社は大正元年12月に香椎海面埋築株式会社として創立された。福岡市内にある自己所有資産の管理が目的だったという。

「当時は、博多湾鉄道汽船という鉄道会社も運営しており、地域住民の通勤や生活の向上に努めてきました。その後、鉄道事業は西日本鉄道さんに引き継いでいます」

現在は広大な土地資産を賃貸ビルや駐車場などに転用。地域性を考慮しながら自社で運営・管理を行っている。博多駅近くの好立地でも平面駐車場を運営していた。しかしこれほどの広い面積を駐車場に限った用途にしてしまうことが地域の発展につながっているのか。強い疑問を覚えていたと語る。

「数年前から福岡市内はオフィスの空室在庫が少ないという課題を抱えています。本当に地域経済の発展を考えるのならばオフィスビルを計画するほうが地元に貢献できるのではと。そうして2017年4月から当社代表を中心に基本計画の検討が始まりました」

本計画の立地条件や目的を考えると、福岡市の総合設計制度「都心部機能更新型」を活用するのがベストだと判断した。本制度は、これまでの公開空地の創出のほかに以下の5項目を加えている。①機能強化と魅力づくりを育成・リード、②交通環境の改善、環境負荷の低減を図る施設、③賑わい・憩いの創出、④耐震性の向上、地区の主要な通りの形成、⑤事業者・市民・行政による街づくり。これらの要件を満たせば、容積率の緩和が図られるというものだ。

博多の歴史伝統ゾーンに繋がる「賑わい」と「和のたたずまい」を意識した意匠

同社が進めている再開発「(仮称)九勧博多駅前一丁目ビル」は博多のメインストリートである「大博通り」裏手に立地する。承天寺や博多千年門といった寺社群が集積する博多の歴史伝統ゾーンの手前に位置していることもあり、本計画も歴史を意識した再開発となっている。余談だが寺社群に続く通りは整備対象のエリアで新たに「承天寺通り」と名付けられた。

本計画の開発コンセプトは「賑わい」と「和のたたずまい」。都市景観や建築指導、博多まちづくり推進協議会、景観アドバイザーといった多くの専門家と基本計画を1年以上かけて策定したという。

「『歴史伝統ゾーン』のスタート地点にあたる『出来町公園』では、博多の歴史や文化を紹介するインフォメーションセンターを設置。『歴史伝統ゾーン』の導入部として歴史の街巡りを楽しんでもらうという構想があります。例えば、承天寺境内と同じ樹木を植樹する、歩道脇に緑化フェンスを設置する、道路を石畳風にする。そんな街並みになる予定です」

「完成後は、この地域の雰囲気に合致した門前町風のイメージが出せればいいですね。現段階でのプランでは1-2階は軒下をイメージした意匠を考えています。それに日本的な庇と柱を組み合わせる予定です。3階から上層は格子柄を表現した意匠で、路面は日本三大織物の一つである絹織物『博多織』の模様に。そして現状の街路樹を活かした緑の連続性をさらに深めて、快適な歩行者への動線を形成します」

南東側全景パース

充実した機能とビルスペックで快適なビジネス環境を提供する

それでは具体的にビルスペックについて紹介しておこう。規模は地上12階・地下2階建。博多駅周辺は福岡空港に近いため、建築物の高さ制限が定められている。しかし今回の開発では、総合設計制度「都心部機能更新型」の活用により制限の緩和を可能にした。

地下部分は自走式の駐車場と駐輪場を配備。入居企業や来館者のフットワークをサポートする。1階は店舗フロアとなる予定で3階以上がオフィスフロアの基準階となる。基準階1フロア面積は324坪。整形無柱空間を提供する。OAフロアは100mm、天井高は2800mm、床荷重は500㎏/㎡(最大荷重1,000㎏/㎡)、コンセント容量60VA/㎡、LED照明の採用など、快適なビジネス環境を提供する。

「そのほか耐震性能は現行の耐震基準の1.25倍を誇ります。制振装置も効果的に配置しているため地震発生時でもそのエネルギーを吸収して建物の揺れを低減させます。さらに2回線受電を採用しているため地域停電時でも安心できます。また入居者様のBCPニーズに対応するためにテナント用発電機スペースも用意しました」

博多駅前でこれだけのハイスペックビルの新規供給ということで、今の段階から業種を問わず多くの企業からの注目を集めている。分散オフィスの統合や立地改善を目的とした引き合いが増えているという。

基準階平面図

公開空地を積極的に利用してもらい地域の活性化に貢献していく

整形な1街区全体を開発した先進の大規模オフィスビル。その1階は「賑わい」を演出する店舗と吹き抜けの広場型公開空地で構成される。

「博多はお祭りやイベントが多い街です。ここは雨が降っても濡れませんので雨天で中止することがありません。安心してさまざまな場面で活用してもらえればと思っています。ここを拠点に街の賑わいを演出していければいいですね」

今後も、博多まちづくり推進協議会との連携で地域の活性化のために尽力していく。そのためには事業者や行政だけではなく、ここに住む人、ここで働く人、さまざまな人が取り組みに参加し、街の価値を高めていくことが重要だと語る。

「もともと所有地の上に施設をつくって、入居テナント様と一緒に成長を続けるという考えで事業を行ってきました。そのスタンスはいつまでも変わることがありません。これからも細かい部分に目が届くようなビル運営をしていきたいと思っています。そうして九州およびアジアの玄関口である博多の街の賑わいを演出し、街づくりに貢献していきたいですね」

承天寺通りの賑わいを演出する低層部

賑わいと憩いの広場状空地

 
 
 
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