SIA豊洲プライムスクエア

2010年7月取材

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記事は過去の取材時のものであり、現在とは内容が異なる場合があります。

「街の景観」づくりにも貢献するスクエア型ビルは
デザインと設備でグレードの高いオフィスを提供

林 健太郎氏

株式会社シンプレクス・
インベストメント・
アドバイザーズ
開発企画部 部長
ディレクター

林 健太郎氏

田中真也氏

株式会社シンプレクス・
インベストメント・
アドバイザーズ
建築開発部 部長
マネージャー

田中真也氏

家崎武司氏

株式会社シンプレクス・
インベストメント・
アドバイザーズ
建築開発部
バイス・プレジデント

家崎武司氏

山田照明氏

株式会社シンプレクス・
インベストメント・
アドバイザーズ
開発企画部
バイス・プレジデント

山田照明氏

豊洲5丁目地区計画の第一号案件が誕生

「豊洲5丁目は、地区計画により、敷地南西側は地区計画緑道と一体となった約1000㎡のプライムガーデン(公開空地)を設けています。また、連続した街の賑わいに配慮し、晴海通り沿いに商業店舗を配置しました。その他、建設物の高さに関しても70メートルを制限とするガイドラインが決められています。それらの条件で設計を進めているうちに、結果として最も安定感のあるスクエア型のデザインになったのです」(株式会社シンプレクス・インベストメント・アドバイザーズ 開発企画部部長・林 健太郎氏)

豊洲のメインストリートである晴海通り沿いに建てられたSIA豊洲プライムスクエアは名前の通り、正方形(スクエア)な平面及び立面を持つ形状で、特徴的なデザインである。

「ビルの構造上、自然で無理のない形であるうえ、フロア形状も正方形にしたことで、スペースを有効に使えるのです」(建築開発部部長・田中真也氏)

基準階の平面図を見てもらえばわかるように、フロアは60×60メートル、約900坪の広さがあり、中央のコア部分もまたコンパクトな正方形となっている。

「このようなプランにすることでコアの通路が短くなり、エレベーターホールからすぐにオフィスに入れるようになりました」(田中氏)

そして奥行き18メートルの無注空間を全方向に確保できるので、レイアウトの自由度は非常に高い。ビルの四方どちらにも同じ形状のスペースがとれるのだ。

「適正な天井高や最大1,000kg/㎡の床荷重の設定、ワンフロアを48ゾーンに分けた空調、昼光センサーを用いた調光制御や省エネ蛍光灯の初期照度補正、セミエアフローウインドウによる空調効率の向上など、境に配慮しつつ最先端の設備を導入しています。したがって本社オフィスを含め、あらゆるオフィスニーズに応えていけるはずです」(建築開発部・家崎武司氏)

ビルのグレード感を高めるという目的では、エントランスホールのデザインにもこだわったという。

「私たちの手がけるビルではエントランスの空間を大きくとり、開放感のあるデザインにするように心がけています。ここでも、内壁の仕様・デザインも含め非常に高級感のあるビルになっているはずです」(田中氏)

エントランスホールにはもう一つ魅力がある。それは、敷地内に設けられる緑地が目の前にあることだ。

「公園のようなプライムガーデンは、オフィスワーカーだけでなく近隣住民の方にも開放して街の緑化に努めるのですが、エントランスからはそんな緑あふれる風景も楽しむことができるのです」(開発企画部・山田照明氏)

オフィスエントランス。

緑と透明感を意識したオフィスエントランス。


購買力のある街だからこそ充実した商業施設が可能に

オフィスとしての充実ぶりだけでなく、SIA豊洲プライムスクエアのもう一つの魅力は併設される商業施設だ。

「1階の晴海通り側と2階の全体が商業施設になります。オフィスワーカーだけでなく近隣住民にも利用してもらうことで、街の活性化に協力していくつもりです」(林氏)

今後は晴海通り沿いに店舗を増やし、南の東雲地区まで賑わいを演出していくプランがある。通り側を商業施設にしたのは、その要望に応えるためだ。

「店舗テナントの募集を始めたところ、予想以上に多くの引き合いがあり、豊洲人気を改めて実感しました。オフィスビルだけでなく住宅も次々と建設され、昼夜を問わず人口増が期待できるエリアとあって、商業施設への注目度はかなり高い。販売されているマンションを見ても高級感を強く打ち出した物件が多く、購買力のある消費者が多く住む街だという評価が定着してきているようです」(林氏)

「今まで豊洲に進出してきた企業を見ると、コンピュータや通信などのIT関連企業が比較的に多い傾向がありました。しかし、今後は業種は関係なく、都心への近接性・大規模なフロア、都心に比べてリーズナブルな賃料等、エリアのポテンシャルに魅力を感じる企業の進出が中心になってくるでしょう」(山田氏)

「私たちは色々なプロジェクトでテナント満足度の高いオフィスを提供することを心がけてきました。今回もこのプロジェクトを通じて、豊洲という街の価値をさらに高められればと思います。」(家崎氏)

グリーンガーデン。

敷地内に設けられた約1000㎡のグリーンガーデン。


【SIA豊洲プライムスクエア】建築概要

所在地

東京都江東区豊洲5丁目6番36号

建設主

株式会社シンプレクス・インベストメント・アドバイザーズ

構造

鉄骨造(柱-CFT造)

規模

地上12階、塔屋1階

延床面積

42,483.25㎡

貸室面積合計

29,938.57㎡

設計・監理

清水建設株式会社一級建築士事務所

施工

清水建設株式会社

竣工

2010年8月末

「SIA豊洲プライムスクエア」外観(完成予想パース)。 立方体の形状が特徴的基準階平面図な「SIA豊洲プライムスクエア」外観(完成予想パース)。 基準階平面図 基準階平面図

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