株式会社ボーンデジタル

2026年5月取材

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※ 記事は過去の取材時のものであり、現在とは内容が異なる場合があります。

グループ間のシナジーを移転で実現
コミュニケーション広がる、自然体で居心地の良いオフィス

CG・映像・ゲーム業界のクリエイターを支援するサービスを展開する株式会社ボーンデジタル。同社は20262月、旧オフィスの立ち退きを契機に本社移転を実施。グループ会社である株式会社デジタルスケープとのシナジーを見据え、コミュニケーションを重視したオフィスを構築した。今回は、その移転の背景や新オフィスに込められた想いについて紹介する。なお、本案件は三幸エステートが提供する「オフィス総合コンサルティングサービス」を活用した事例となる。

株式会社ボーンデジタル
黒河 健 氏

ソフト事業部
テクニカルサポート
黒河 健 氏

山下 一貴 氏

ソフト事業部
セールスストラテジー
山下 一貴 氏

遠藤 佳乃 氏

CGWORLD事業部
プロモーション
遠藤 佳乃 氏

岡保 杏奈 氏

ソフト事業部
テクニカルサポート
岡保 杏奈 氏

三幸エステート株式会社
三上 一郎

第一営業部
三上 一郎

中嶋 美穂

ワークプレイスコンサルティング室
中嶋 美穂

中島 啓太

プロジェクトマネジメント部
中島 啓太

Contents
  1. 統合後の組織を見据えた、オフィス移転計画がスタート
  2. 若手従業員を中心に、部門横断の移転プロジェクトが始動
  3. 従業員の声を起点に、自然体で居心地の良いオフィスを目指した
  4. ナチュラルな空間に遊び心を添えた、ボーンデジタルらしいオフィス
  5. 移転がもたらした変化と、改めて実感したオフィスの価値

エントランス

エントランス

統合後の組織を見据えた、オフィス移転計画がスタート

同社の旧オフィスは、九段下エリアにあるオフィスビルの複数フロア約200坪。長年にわたり拠点としてきた、同地からの移転の契機は旧オフィスの立ち退きだが、その背景には単なる移転にとどまらない狙いがあった。それが、デジタルスケープとの統合によるシナジー創出である。

ボーンデジタルは、CG・映像・ゲーム業界のクリエイター向けにソフトウェア販売や出版事業などを展開。一方、グループ会社であるデジタルスケープは、人材サービスや制作支援事業を手がけている。これまでは別フロアで事業を展開していた両社だが、それぞれの強みを一つのオフィスに集約することで、部門や会社の垣根を越えたコミュニケーションを促進し、新たな価値創出につなげようと考えた。

この構想の実現に向けて、同社の相談に応じたのは、三幸エステートの三上と中嶋だ。

「まずは必要面積を把握したいというご要望がありました。テストレイアウトを作成してご確認いただくことで、将来を見据えた働き方や必要なスペースを具体的にイメージしていただけたのではないかと思います」(中嶋)

統合後の組織体制や必要面積を整理したうえで、具体的な物件選定へと進んでいった。

「当初はエリアを限定せず、統合後の働き方に適したオフィスを幅広くご紹介しました。最終的には駅からのアクセスや新築ビルとしての快適性に加え、あえて2フロアを活用することで、将来的な組織拡大にも柔軟に対応できる点などを総合的にご評価いただき、現在のオフィスでご契約いただきました」(三上)

そうして、地下鉄「半蔵門」駅を最寄りとする、新築オフィスビルの連続フロア約300坪への移転が決定した。

若手従業員を中心に、部門横断の移転プロジェクトが始動

新オフィスの構築にあたり、同社では若手従業員を中心としたプロジェクトチームを編成した。そこには、「上の世代だけで決めるのではなく、これからの会社を担うメンバーの意見を反映したい」という代表の考えがあったという。プロジェクトには営業やシステム、配信など、異なる業務を担う従業員が参加。部門横断で議論を重ねながら、理想のオフィス像を模索していった。

「代表からは『若手の意見を取り入れたい』という話がありました。採用面も含めて、これからの会社にふさわしいオフィスをつくりたいという考えがありました」(黒河氏)

「異なる部署のメンバーが集まったことで、自身では気付けなかった課題も見えてきました。それぞれの立場から意見を出し合えたことで、本当に必要な機能について議論を深めることができたと思います」(岡保氏)

また、プロジェクトを円滑に進めるため、三幸エステートからはプロジェクトマネジメント部の中島も参加。定例会を重ねながら要件整理や意思決定の支援を行っていった。

「私たちはオフィス移転の経験がなく、何から手を付ければよいのかもわからない状態でした。中島さんには進め方や優先順位を整理していただき、常に道案内をしていただいたような感覚でした。おかげで安心してプロジェクトを進めることができました」(黒河氏)

従業員の声を起点に、自然体で居心地の良いオフィスを目指した

同社がまず着手したのが従業員アンケートだった。新オフィスへの要望を集約した結果、会議室の音漏れや室数不足など、日々の業務に関わる課題が数多く浮かび上がった。また、旧オフィスは約10年以上利用していたこともあり、増員や組織変更のたびに什器を追加してきた。その結果、デザインや家具の統一感が失われ、「職員室のような雰囲気」という声も上がった。

「従業員アンケートでは、想像以上に設備面に関する意見が多く寄せられました。私自身も他社を経験していますが、旧オフィスには設備や内装面で古さを感じる部分があり、改善の必要性を感じていました」(遠藤氏)

こうした課題の解決を目指す一方で、コストとのバランスにも配慮した。

「工事費がかかりやすい項目については事前にご説明し、優先順位を整理しながら計画を進めました。個室を多く設けたいというご要望に対しては、ファミレス席などの代替案もご提示しながら、予算とのバランスを一緒に検討していきました」(中島)

デザインについては『目立つオフィス』ではなく、『自然体で居心地の良いオフィス』を目指した。

「デザイン性の高いオシャレな空間にしたいという考えはありませんでした。代表の意向もありましたが、見るからに派手なオフィスではなく、ナチュラルで落ち着いた雰囲気を意識していました」(黒河氏)

「私たちのお客様もクリエイティブ業界の方々です。ラグジュアリーな空間よりも、親しみやすく居心地の良いオフィスの方が当社らしいと考えたのです」(山下氏)

移転計画を進める中では、従業員への情報共有にも力を入れた。業務運用の変化に対する不安の声もあったことから、移転後の運用方針を社内へ丁寧に共有していったという。

「従業員から『今の業務は新しいオフィスでも問題なくできるのか』といった質問を受けることがありました。例えば出版関連業務では、書籍の在庫管理や発送作業の運用が変わる部分もありましたので、不安を解消できるよう説明を重ねながら準備を進めていきました」(黒河氏)

ナチュラルな空間に遊び心を添えた、ボーンデジタルらしいオフィス

新オフィスは来客エリアと執務エリアをフロアで分け、それぞれに異なる役割を持たせた。まず、来客エリアのエントランスには、ボーンデジタルとデジタルスケープのロゴを掲出し、統合後の新たなスタートを象徴する場所として来訪者を出迎える。ブルーをアクセントとしたガラスパーティションの奥にはライブラリーエリアも垣間見える。技術書や専門書が並ぶ書棚は、出版事業を展開する同社のアイデンティティを表現。従業員が自由に閲覧できるだけではなく、知識や情報が自然に共有される場としての役割も担っている。

ライブラリーエリア

ライブラリーエリア

「旧オフィスでは展示物のような存在でしたが、新オフィスではお客様にも気軽に手に取っていただけるようになりました。営業担当がお客様との会話の中で関連書籍をご紹介する場面も増えており、ライブラリーがコミュニケーションのきっかけになっています」(岡保氏)

その右奥側にはトレーニングエリアや配信エリアを用意。こちらもブルーを基調とした涼しげな色合いを採用した。配信スタジオにはグリーンバックや撮影機材を備え、オンラインセミナーや動画コンテンツ制作に対応。トレーニングエリアの壁面にはイラストレーターであるunpis(ウンピス)氏のアートを採用し、3DCGを想起させる造形モチーフをちりばめた、遊び心と学びのある空間を表現している。

unpis(ウンピス)氏のアート

unpis(ウンピス)氏のアート

一方、反対側の会議室エリアは木目とグレーを基調とした落ち着きのあるデザインで統一した。会議室は6室を確保。派手な装飾はあえて抑えながらも、随所にガラスパーティションを採用することで視線の抜けを確保し、開放感と一体感のある空間を実現した。

「ガラス張りにしたのは、単純にデザイン性だけではありません。誰がどこで会議をしているのかが見えず、空間がブラックボックス化してしまう状態は避けたいと考えていました。結果として、開放感だけではなく一体感も生まれたと思います」(黒河氏)

また、会議室には同社らしい遊び心も取り入れられている。各会議室には「Cone(コーン)」「Torus(トーラス)」など、3DCG制作において用いられる基本図形の名称を採用。中央の会議室には前田高志氏によるポップなデザインも取り入れた。同氏はオフィス内で使用する専用のフォントも作成しており、フロアマップをはじめ、オフィス内の随所にオリジナルフォントが用いられている。

中央の会議室

中央の会議室

前田高志のポップなデザイン

前田高志のポップなデザイン

「壁面や床にデザインが加わることで、空間に程よい遊び心が加わりました。オフィスの雰囲気づくりにおいても良いアクセントになっていると思います」(遠藤氏)

「会議室名は社内で意見を募りながら決めました。CG制作では、まず基本的な図形からモデリングを始めることが多いため、その名称を採用しようという話になったのです。若手従業員を中心に候補を出し合い、最終的にプロジェクトメンバーで決定しました」(山下氏)

執務エリアには、ファミレス席やカウンター席、畳スペースを備えたリラックスエリアなどを配置し、業務内容に応じて働く場所を選べる環境を用意した。デジタルスケープの執務エリアも同フロアに設けたことで、移転前と比べて両社の交流は活発化。ランチ会や社内イベントを通じて、これまで接点の少なかった従業員同士のコミュニケーションも生まれているという。

執務エリア

執務エリア

リラックスエリア

リラックスエリア

移転がもたらした変化と、改めて実感したオフィスの価値

新オフィスへの移転後、同社では働く環境だけではなく、社内外のコミュニケーションにも変化が生まれているという。

「テレブースも用意され、周囲を気にせず打ち合わせができるようになりました。以前より業務を進めやすくなったと感じています。イベント終了後に懇親会を開催する機会も増え、お客様とのコミュニケーションも深まり、従業員からも大変好評です」(黒河氏)

最後に、オフィスの必要性について伺った。

「ちょっとした相談や確認は、やはり対面の方が圧倒的に早いと感じています。会議を設定するほどではない内容でも気軽に声をかけられるため、コミュニケーションを取りながら進める仕事においては、オフィスの価値は大きいです」(岡保氏)

「移転したことで、会社全体が明るくなったように感じています。実際に『運気が良くなった気がする』という声も聞くようになりました。このオフィスが従業員に自信や誇りを与え、会社の顔としての役割も果たしているのかもしれません」(遠藤氏)

「テキストだけでは伝わらない細かなニュアンスもあります。すぐにコミュニケーションが取れる環境は仕事を進めやすく、人と人が自然につながれる場として、オフィスはやはり必要だと思います」(山下氏)

「私はもともと出社して働くことが好きなタイプですが、移転後はさらに会社に来たいと思うようになりました。オフィスは単に仕事をする場所ではなく、人が集まりたくなる場所であることも大切だと思います。従業員に『会社に来たい』と思ってもらえる空間になっていたら嬉しいですね」(黒河氏)

株式会社ボーンデジタル

CG・映像・ゲーム業界のクリエイターを支援する株式会社ボーンデジタル。月刊誌『CGWORLD』の発行や、クリエイター向け書籍の企画・出版・販売、クリエイターのスキルアップ支援するイベント・セミナーの実施、CG・映像に特化した情報サイト『CGWORLD.jp』の運営、ソフトウェア・ハードウェアの販売、技術サポートなど幅広く展開している。クリエイターに寄り添う企業として、これからも業界の成長を支えていく。。


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