先進オフィス事例

~オフィスを経営の力に~

株式会社ソルクシーズ 前編

2019年10月取材

※ 記事は過去の取材時のものであり、現在とは内容が異なる場合があります。

ソリューション・カンパニーが構築した誰もが帰ってきたくなるオフィス

株式会社ソルクシーズは1981年に創業以来、生損保業界、証券、クレジット業界など金融向けのシステム開発を中心に業務を拡大してきた。現在は業務メニューも広げ、多種多様な企業を対象にITソリューションを提供している。2019年2月、オフィス移転を実施。その理由は入居していたオフィスビルの建て替えによるものであったが、それをいい機会と捉えて新たな「働き方」に挑戦している。今回の取材では新オフィス構築で行った具体的な施策についてお話を伺った。

高野 裕行 氏

株式会社ソルクシーズ
管理本部
総務部長

高野 裕行 氏

浅山 大輔 氏

株式会社ソルクシーズ
事業支援部 情報化推進グループ
担当マネージャー

浅山 大輔 氏

平尾 尚香 氏

株式会社ソルクシーズ
事業支援部 情報化推進グループ
担当マネージャー

平尾 尚香 氏

 

エントランス

エントランス

Contents

  1. 従業員の負担軽減のために同じエリア内で移転先を探した
  2. 働き方を変えることで使用面積の削減に成功した
  3. オフィスコンセプトは「会社に帰ってきたくなるオフィス」
  4. 女性の視点を有効に、働きやすい環境を考える
  5. より良い「働きやすさ」のために時間をかけて改善していく

従業員の負担軽減のために同じエリア内で移転先を探した

同社は1981年に受託ソフトウェア開発をメイン事業として創業。以降、生損保業界、証券、クレジット業界など金融業界を中心に業務を拡大してきた。現在、SI業務、セキュリティコンサルティング、システム開発など、メニューを広げさまざまな企業にITソリューションを提供している。

社名のソルクシーズとは、ソリューションとXYZとの合成語。究極の問題解決を提供したいという願いが込められており、その姿勢は東証一部上場後も変わることがない。

同社は過去に数回、事業の成長とともにオフィス移転を行ってきた。

「旧オフィスは田町駅前のオフィスビルです。田町を選んだのは、神奈川エリアと埼玉エリアに住む従業員が多いこともあり、従業員の通勤を考えて選定しました。想像以上に周辺環境やお客様とのアクセス性に優れていたこともあり、10年以上入居していましたね」(高野裕行氏)

同社の多くのエンジニアはクライアント先での常駐勤務が基本となる。そのため業務拡張による大量採用を行ったとしても、オフィス環境に影響を及ぼすことがなかった。一部の社員から、「会議室を増やしてほしい」「コミュニケーションスペースがほしい」といった要望はあったが、移転のトリガーとなるほどの大きな課題ではなかったという。

そんな中で田町駅前の再開発計画が決定する。開発計画の中には入居していたオフィスビルも含まれていた。

「今から3年前のことです。開発によるビルの建て替えが正式に決まったとのことで。オーナーさんとは契約更新の話を進めていたタイミングでした。そこで移転先を探すべく三幸エステートさんに相談をしたのです。定期的に情報交換をしており、当社の考えも熟知している。我々が求めていた情報が迅速に届けられました」(高野氏)

資料を見ると慣れ親しんでいた田町駅を中心に、なるべく従業員の通勤時間や乗り換えによるストレスをかけないような立地で候補ビル情報がまとめられていた。

働き方を変えることで使用面積の削減に成功した

それから候補ビルの賃料、立地、面積と条件を比較していく。絞り込んだ中で実際に内覧を行いながら移転先となるオフィスビルが確定する。旧オフィスと同じJR田町駅に竣工した大規模オフィスビルである。当初の計画通り新築ビルには本社機能が、グループ会社は本社から徒歩圏内にある別のビルに入居する。いわば分室という形となる。

「別々のビルへの入居となりましたが、トータルの使用面積は維持できました。本社スペースは縮小しなければなりませんでしたが極力無駄なスペースを省いたバランスのいい配置ができたと思っています」(高野氏)

「グループ会社に関しては今までよりも広い面積を確保しました。その中には気軽に利用できるコミュニケーションスペースも用意しています。立地部分で不便さを与えてしまう分、余裕を持った構成でストレスを軽減したかったのです。運用面ではまだ改善点は多いですが、できるだけ使いやすいオフィスに仕上げていきたいです」(高野氏)

オフィスコンセプトは「会社に帰ってきたくなるオフィス」

オフィスコンセプトは「会社に帰ってきたくなるオフィス」とした。そのコンセプトに合わせてオフィスデザインや機能を構築していく。オフィス構築のマネジメントは三幸エステートPMチームが担当する。

「内装デザインに関しては数社でのデザインコンペを行いました。遊び心のあるゆったりしたイメージのデザイン案が最終選考まで残っていましたが、最終的には堅実なイメージの案を採用しました。その段階で当社の要望をうまくヒアリングしていただいたこともあり、完成まで大きな変更もせずに進めることができました」(高野氏)

女性の視点を有効に、働きやすい環境を考える

過去に実施してきたオフィス移転では総務部員だけで完結してきたが、今回は久々の大きな規模となる。そこで多様な視点からオフィスを考えるためにプロジェクトメンバーを増やすこととした。

「私は情報化推進グループの一員として移転プロジェクトに参加しました。ネットワークインフラや電話システムの構築を担当しました」(浅山大輔氏)

「私はプロジェクトの途中からの参加となります。当初は移転プロジェクトメンバーに女性が参加していなかったこともあり、女性の視点から意見を出させていただきました。当社従業員の男女比は大体9:1です。これだけ女性の割合が少ないと、女性側からの主張はなかなか受け入れられにくいものです。そのため自分にとっての働きやすい環境ってなんだろうと考えました。そこがクリアできれば必然的に女性にとって、そして社員全員にとっての働きやすい環境がつくれると思ったのです」(平尾尚香氏)

予期していなかったオフィス移転とはいえ、時間やコストをかけるからには、今まで以上にパフォーマンスを生み出せるオフィスにしなければならない。そのためには新しい働き方を採り入れる必要があると考えた。それがタッチダウンスペースの新設となった。

「面積に余裕のあった旧オフィスと違い、新オフィスでは座席数に限界があり、取引先に常駐している社員やグループ会社の社員が利用できる席を十分に用意できませんでした。座る席がないのではわざわざ帰社する気も起きないでしょうし、会社への帰属意識も薄くなりますので、新オフィスではタッチダウンオフィスとして、固定席ではないものの社外常駐しているエンジニアやグループ会社の社員が自由に使えるエリアを設け、効率的に少ない座席を利用できるように設計しました。まだまだ改善点は多いですが、少しずつ浸透させていきたいと思います」(高野氏)

執務エリア

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